不定期連載 亀ちゃんが行く!

【No.58】 南川加門氏が語る、ある日の亀ちゃん

今を去る事32年前、芸能座時代に仕事で2か月間、後楽園球場で興業した”矢野大サーカス”公演にピエロ軍団の一人として参加し、そこで知り合ったのが”亀ちゃん”。 なんだかとても気が合って、毎日が酒浸りの日々だった・・・。
その亀ちゃんは今も現役のピエロ(道化) ”一人サーカス”の舞台公演を続ける孤高の芸人・・・63歳。
今回も東京出張にて、熊谷市で39.8℃を記録したその日の夕方から飲み始め、午前0時の時点で亀ちゃんはいつも以上の完全泥酔状態。
”三歩進んで二歩下がる” に左右への揺れ技を加えながら、”電車で帰る──ゥ!” の強い意志を杖に、西武池袋駅改札口へとようやく到着。人ごみに嫌われながら、終電車最後尾乗り口へと斜めに雪崩れ込み、そのまま消えて行った・・・。
連絡がついたのは翌夕方。 亀ちゃんは元気に生きていた・・・。
聞けば案の定、終点”小手指駅”にて強制下車となり、
駅のベンチで朝を迎え、始発にてご帰還。 それから仕事へと出発・・・。
思えば去年の秋も酩酊後、JR新宿駅で別れて亀ちゃんは池袋へ、私は品川へと向かった・・・はずが、しかし亀ちゃんは山の手線周回の後、終点品川駅で強制放出。駅前にて段ボールにくるまり朝を迎え、私はと言えばすぐ向かいのホテルのベッドの上に居たという、そう、これが ”亀ちゃん” 。
奥さんからは”主人がまだ帰らないんですが─” などと電話が掛ってくる気配もなく、出来たもので、鍛え上げられた孤高の芸人はその家族共々、少しも動じない。 信じているのか、諦めているのか・・・・・。
兎に角こういう人には、めったにお目にかかれない。 ここらあたりが、今も現役というその理由となるのだろうが、全くの絶滅危惧種。 私は、こんな亀ちゃんが大好きなのだ・・・・。
もっと時間があれば、恐らくその日も夕方あたりから何じゃかんじゃと言いながら、 ”じゃー1杯だけネー” と、
池袋あたりで又、深夜までの酒盛りが始まるのだろう。 しかも同じ話を繰り返しながら・・・・・。
そうなのだ、私たちはきっと酒に浸りながら、あの青春の日々へと肩を組み、一緒に散歩に出かけて行く・・・という、そういう事なのだろう・・・。
”そりゃあそこへは、何度行ったって飽きはしないサ・・・・ ねェ亀ちゃん・・・” 。




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